WEBライターの求人広告などを見ているとよく目にするのが「簡単なキーワード記事の作成」という言葉です。実際に書いてみるとわかりますが、求められるスキルはライティングでは一番低いものです。ところがここでしっかりと、目的意識を持って書かなければプロのライターとしてたどり着けるゴール地点は大きく異なってきます。
◆目次
最初の一歩でこんなにも変わってしまうあなたのライター収入
スタート地点は皆さん同じです。そして一番初めに与えられる案件もキーワードの簡単な記事です。ところが実際には、数ヵ月たった時点で収入面では大きな差が出てきてしまいます。例えば具体的にきちんと最初から育成を受けながら学んだ場合と、与えられた簡単なマニュアルだけで仕事を始めた場合、3カ月後の収入はどのくらい違ってくるのでしょうか?
1.フルタイム頑張っても毎月の収入が3万円以上にはならない
2.毎月コンスタントに10万円以上の安定した収入が得られる
これだけの差が出てきてしまいます。理由は簡単です。学べる環境になければ質の高いコンテンツは決して書けません。さらにライターの生命線である「言葉の引き出し」や「切り口の引き出し」が増えることもありません。
ではなぜ簡単なキーワード記事だけでこのような差が出てしまうのか、順を追って説明していきましょう。
キーワード記事のライティングで学ぶべきこと~引いた視点での切り口

このような属性の記事で求められるものは、「指定された回数のキーワードを文章の中に使う」という条件だけです。テーマや内容は自由に選べる場合がほとんどですので、全くの初心者の方でもとっつきやすい案件だといえます。
ところがキーワード記事の書き方の中にはライティングのコアともいえる「切り口」の練習となる要素が数多く含まれています。その部分を意識して書かなければ、ライターとして次のステップへ進むことすらできなくなります。
ではどのようなことを意識して書けばいいのでしょうか?
独学でライティングを勉強している場合、「キーワード」記事の書き方が完全に一つのパターンで固まってしまいます。では具体的な例で説明してみましょう。下記がクライアントから与えられた条件だと仮定します。(キーワードそのものをSEO目的で多用するケースもありますが、今回は内容重視の記事スタイルでの執筆です)
■キーワードの使用法 :文中にさりげなく使う |
上記のような条件で「インプラント」という言葉を使って記事を書くとしましょう。何も教えてもらっていない初心者の方の場合、ほとんどこのような記事タイトルや内容になってしまいます。
・『インプラント』とは?
・「インプラントの費用」
・「インプラントの手術方法」etc
このように「○○とは?」、「「○○について」というスタイルで書いてしまうと、間違いなくキーワードの使用回数が2回以上になってしまいますし、このキーワードで50記事書くとなるとほぼギブアップでしょう。ネタも尽きますし、調べるのも大変です。それこそ医学用語だらけになってしまい、文章としても面白みに欠けるものになってしまいます。
さらに、似たような記事ばかりになってしまうのは当然です。クライアントとしても、ミラーサイトのような文章をあまり使いたくはないでしょうから、時間がかかったわりに評価されないで終わってしまいます。
キーワード記事で練習したい「連想ゲーム」的なマッピング

簡単そうに見えますが「キーワード」そのものを記事タイトルにすることなく、文章中にさりげなく指定ワードを入れる、というのはそれほど簡単なことではありません。
ここで求められるのは「柔軟な発想力」です。
書きなれたライター(基礎からしっかり教えてもらっている人という意味です)と、独学で学んだライターではここで大きな差が出てきてしまいます。ではこの違いはどこからくるのでしょう?それが発想力の差です。
そもそもクライアントから求められている記事は「インプラント」に対する説明ではありません。「インプラント」というワードを盛り込んだ文章です。そのような自由な発想力を使ったタイトル例だとこのようになります。
1.アラフォー世代の結婚観
2.シルバー族がますます元気になってくる理由
3.入院患者が冬場に増える理由とは
「え、これがどうインプラントにつながるの?」と思ってしまうのが普通です。
例えば2)の実際の記事だとこんな感じになります。
日本は高齢化社会だといわれていますが、平均寿命も昔と比べると毎年のように長くなって来ています。医療が進歩し、多くの病気が改善、あるいは克服出来るようになった背景が大きな影響を与えています。 最近では70才を過ぎても元気でバイクを乗り回しているおじいさんや、海外旅行で元気に世界を飛び回る高齢者の方が増えてきています。どうしてこんなにも健康を保てるようになったのでしょう? それには歯科医療の進歩も見逃すことは出来ません。一昔前までであれば、だめになった歯は抜くか入れ歯にするしかありませんでした。ところが最近ではインプラントの技術が進化してきました。そのおかげでどんな食事でも食べられるようになり、それが健康維持につながってきているようです。 |
このように全く関係のない切り口から入り、キーワードにつなげます。まるで大喜利の世界のようです。
実際にライターとしてそれなりの安定した収入を得るには、この程度の発想力は必要になってきます。これはマニュアルを読んで覚えられるものではありません。
やはりライターはきちんと教えてもらいながら、数多く記事を書く必要があります。数をこなしてしか得られない経験値もあると言うことです。
実際のマッピングを体験してみましょう
これは実際に弊社でライター用の資料として使っている、マッピングのサンプルです。ここでは「ギター」というキーワードから連想できる言葉(共起語と呼びます)を最初は近い位置の言葉からどんどん広げていくためのものです。
一番小さな円にあたる1stマップはほとんどの方が連想できるような言葉です。そしてそれに関連した言葉でつなげてどんな大きな円を作り上げています。円の広がりに伴い、連想された言葉でつながっていくキーワードも、どんどん「ギター」とはかけ離れたものになってきます。
多分一番外側の円にあたるサードマップになると、なかなか一度には連想できない言葉かもしれません。例えば「ギター」から「ワシントン条約」や「地球の温暖化」をいきなり想像できる人はいません。小さな絵を少しずつ広げていくことにより、大きな円の中に入る言葉にたどり着けるわけです。
ギターは木でできています。その中には現在では伐採が禁じられている木も含まれています。禁止されている理由が「地球の温暖化」につながり、それを禁じる法律が「ワシントン条約」にあたります。このようにいろいろな方向へ円を広げることで、一つのキーワードから数多くのテーマを見つけることができるようになります。
これを「切り口」と言いますが、このような手法もきちんと学ばなければ覚えられません。もしあなたが少しでも多くの収入を得られるライターを目指すのであれば、最初からきちんとした教育環境が整った会社を選ぶようにしましょう。
