■ユーザーに具体的なイメージをさせるコンテンツライティング技術

WEB上で文章を書くことを仕事にしているライターであれば、ライティングの速度を上げるということは一つの目標でしょう。その部分をクリアするにつれて、つい忘れがちになってしまうポイントが出てきます。今回はそんな中でも、特に注意したい点について実際の例で掘り下げてみましょう。
◆目次
あなたの文章、各見出し部分のまとめできちんと結論は述べられていますか?
すべての文章には段落があり、その段落のかたまりの最後には結論となるまとめが入ります。そこで必要になってくるのが、内容に応じた「見出しタイトル」です。h2、h3など見出しの大きさには関係なく、タイトルは必ず必要になってきます。
タイトルの作り方にはいろいろな方法がありますが、この部分に必ず含まれていなければならないのが、全体の結論です。コピーライトの基礎でもよく使われる例としては「問題の提議+解決法」、あるいはしっかりと「必要性」の部分を盛り込んだタイトルです。
自分では結論までまとめたつもりが、ユーザー視点では満足度の低いタイトルが多い
ぼんやりしたタイトルなってしまう原因ははっきりしています。見出しタイトルは文章を書き終えてから考えるものです。もしそこにユーザーの求める解決策や必要性が述べられていなければ、その文章から作成したタイトルはNGなものになってしまいます。
WEBライティングにおける「結論部分」はユーザーへの導線となっていなければ意味がありません。あなたが執筆しているのが商品やサービスの紹介であれば、きちんとその必要性を伝える部分にあります。
※これもユーザーの認知度によって、どこまで表現するかは変わってきます。
全く知られていない商品やサービスであれば、いきなりサービスの価格や欲求に対して触れることは正しいアプローチではありません。
認知度が低いということは、その時点ではユーザーの欲求は「ゼロ」ですので、まずは問題の解決や欲求への関心を芽生えさせることから始める必要があります。このような「商品やサービスの認知度によるユーザーへのアプローチ」については、改めてご紹介しましょう。
具体的な文章例でみるNGな文末表現とWEBライターなら押さえておきたい改善法
ネット上でもよく見かける文末の表現例です。
・ですので、○○には~○○が必要となってきます |
・○○になるには~○○が大切です |
・○○するには~○○が重要だということです |
このような文末表現はある程度の速度で記事数をこなしていくライターにすれば、非常に便利な文章の終り方でしょう。いってみればここで使われている「必要」や「大切」を似たような意味の言葉に置き換えれば、形の上ではいろいろなバリエーションができます。
もちろんその前に
- 「そのサービスや商品がどのようにユーザーにとって役に立つのか」
- 「利用することによってユーザーがどのように変われるのかという具体的なイメージ」
これがしっかりと記述されていれば使い回しでも問題はありません。
ただ残念ながら、多くのケースでは「逃げる」ための文末表現として使われていることが多いようです。
このような書き方がクセになってしまってからでは、ライターとしてのスキルアップは望めません。
具体的な文章例でみるNGパターンと改善法
まずは例文1をご覧下さい。この文章だけを読むと、特に問題なくまとめられているように見えます。
ところがこれはNG例です。きちんと結論まで書かれているように見えますが、最終的にユーザーへの導線とはなっていません。
また見出しタイトルも、この結論からだとこれ以上は望めなくなってしまいます。
例文1 【ダイエットとバストアップを両立させるには生活習慣を学ぶ】エストロゲンが多い状態というのは、ダイエットには不向きであることは言うまでもありません。したがっていくらバストアップ用のサプリをのんでいても、同時にダイエット行っていては効果が期待できなくなってしまいます。それを避けるためには、まずダイエットだけを行いましょう。そして同時に筋肉がつくような生活習慣を学ぶことが大切です。 |
実はキャッチコピーでもライティングでも同じです。この記事の場合に必要なのは、サプリへ誘導して最終的にユーザーが「理想の体形を手に入れることができる」というイメージを持たせることです。単純に「~が大切です」だけではユーザーの想像力を膨らませることはできません。
では次に例文2をご覧ください。
そのサプリを飲むことで期待できる効果が、しっかりとユーザーにとってイメージしやすい文章で書かれています。これが本来書かれるべき結論ですので、見出しタイトルにも簡単に具体的なイメージを反映させることができます。
例文2
【ダイエットとバストアップサプリで理想の体型を手に入れることができます】 それを避けるためには、まずダイエットだけを行い、同時に筋肉がつくような生活習慣を学びましょう。そしてサプリメントを利用してバストアップを目指せば、引き締まった理想の体型を得ることができるようになります。 |
このようにWEBライティングでは、ライターがスキルアップを望むのであればいくらでも勉強できるポイントは存在します。特にキャッチコピー制作などでの基本ルールを覚えるだけでも、ライティングに役立つ共通する学習ポイントが数多く存在します。
今回NGとしてあげた文章は、一般レベルのライターであれば問題になるような内容ではありません。
もしより高い質の記事を書くライターとしてスキルアップを目指すのであれば、常にユーザーを意識してしっかりと分かりやすい結論をそれぞれの見出し対して書くようにしましょう。
訴求点やイメージさせたいポイントがはっきりしていれば、見出しタイトルはそこから拾えたものにすることで最後まで読んでもらえる文章が書けるようになります。