WEBライティング視点で考える「質の良いコンテンツ」とは?分析と解説


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SEO業界やコンテンツマーケティングでも、常に話題の中心になっているのがコンテンツのクオリティーに関する情報です。いろいろなメディアが、それぞれの切り口で語る「コンテンツの質」の定義。WEB業界に身を置く人間ですら、ブラックボックスであるGoogleのアルゴリズムまで引き合いに出して、「明確な結論」を求めて右往左往しているのが現状です。

WEBメディア全てに共通した「一つの正解」を見つけようとすればするほど、「正論で導き出されたように見えるのに、実は結論で矛盾をはらんでいる」パラドックスに迷い込んでしまうことになります。なぜなら共通した答えは存在しないからです。

ここで必要になってくるのは、「コンテンツ」を形成する核となる「パーツ」の一つひとつを俯瞰(ふかん)で分析することです。サイトを含めた全体像で考えてしまうと、サイトデザインや、コーディング、なども含まれてきます。そのくくりでの「質の良いコンテンツ」に対する明確な定義づけは難しくなってしまいます。

またよく話題に上がるコンテンツマーケティングにおいても、「ユーザーが手軽に情報入手できるような場として、オウンドメディアやコンテンツを用意しておく必要がある」とされています。

どのようなサイトでもその中には、文章や記事、いわゆるテキストコンテンツは必ず必要になってきます。そしてそれは全体の中でも大きな比重を占めるコアともいえる部分です。ここではそんなテキストコンテンツ(文字や文章)部分に関する「クオリティー」について説明しましょう。WEBライティングにおいては「質の良いコンテンツ」に対する明確な答えが存在します。

知っておきたい「検索エンジン」に評価されるテキストコンテンツ

 

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Googleのコンセプトの一つは、「ユーザーが求める情報を提供する」というものです。当たり前ですが、それが検索エンジンの本来「あるべき姿」だといえます。そして間違いなく現在のGoogleはその方向に進むためのインフラを構築しつつあります。

WEB記事のライティングに関して言えば、その条件に当てはまるレベルの記事であれば、SEO的な視点でのキーワードを重視したタイトルや小見出しをそれほど意識する必要はなくなります。

例えばGoogleの検索窓に「WEBライター NG」と入れてみてください。そこに 1位表示されているのはこのコラムのサイト内にアップされている記事です。このようにWEBライティングのルールを守りつつ、しっかりとした内容が発信されていれば自然に「質の高い記事」という評価を受け上位表示されるようになります。

「質の良いテキストコンテンツ」はこのようなフローで選ばれます

 

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では実際のフローで見てみましょう。検索エンジンを使って何かを調べるユーザーは、当然ながら自分にとってベネフィット(利益)のある情報を求めています。そのニーズに合致したテキストコンテンツであれば、結果としてそれがGoogleにとっての評価基準となります。

もちろんそのような情報が、きちんと読みやすくまとめられた内容であることが大きな前提となります。いくら情報が詰め込んであっても、読み手にストレスを与えるようなレベルの低い文章ではユーザー/検索エンジンのどちらからも低い評価となってしまうということです。

非常にシンプルなロジックに基づいたものです。下記のフローを参考にしてください。

ユーザーが情報を求め「特定の」キーワードで検索

読みやすく分かりやすい内容の情報+無駄なくまとめられた流れのある文章

目が止まらず気が付けば最後まで読んでしまう

自然に滞在時間が長くなる

Googleは「良いコンテンツ」と判断し上位表示させる

発注側として条件を満たすテキストコンテンツを手に入れるのに必要なもの?

 

まずは発注者自身が、質の高いテキストコンテンツの意味を理解していなければなりません。その部分に関しては後述しますが、ここでのポイントは二つだけしかありません。

1.    ライターに記事を発注する際に、下記する基準を執筆依頼の条件として入れる
2.    納品された記事が基準である条件を満たしているかどうか、発注者自身が判断できるようにする

ここにSEO的な目的要素もさらに盛り込みたい場合は、タイトルや小見出しでの特定のキーワードの指定などを的確に指示するようにしましょう。

WEBライティングにおける「質の良いコンテンツ」 9つの「絶対」基準

 

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ここでは具体的に、クオリティーに対する条件を満たすためのWEB記事の条件を挙げていきましょう。この条件を満たすには、実際に記事を書くライターが「基本的なライティングのルール」をしっかりと身に付けている必要があります。そしてさらに「流れのある文章」が書ける素質もある程度必要になってきます。そのため、記事全体の文章構成も含めて、基礎レベルの高いライティングが求められます。

クラウドソーシングなどで安易に記事を依頼しても、この条件を満たすようなライターを見つけることは難しいでしょう。質を求めるのであれば、それなりの予算は必要になってきます。

この情報は発注するクライアントだけに限らず、これからWEBライターを目指す方や、すでにライターとして活躍している方にも参考になりますので是非目を通してみて下さい。

1)1次ソースに近い情報からの執筆がもたらす安心/信頼感と「言い切り」

 

商品に対する説明や、特定の情報を深堀りしての執筆が必要な場合には、できる限り1次ソースからの執筆が必要になります。特に医療系や法律系などは、きちんと情報の裏付けが取れるソースからの執筆でなければ、サイトそのものの信頼性にかかわってきます。

ここでのトラブルを避けるためには、発注側が最初からソースとなるサイトなどを指定するようにしましょう。指示がなければ、ライターの中には医学的な根拠のない信頼度の低い情報ソースから執筆をしてしまう場合もあります。(Wikiなど誰でも書き込みができるサイトなど)それを避けるためにもソース指定はとても重要です。

また、これはライティングのテクニックになりますが、はっきりとした根拠のある事実を発信する場合、できる限りしっかりと言い切ることが大切です。「ではないでしょうか?」などのような文章では、読み手との間に安心感は生まれません。

2)可能な限り無駄な言葉はそぎ落とし、短く完結した文章で行う情報発信

 

WEBライティングの基本ですが、特に書き出し部分(リード文)での余計な前置きは一切不要です。WEBの読者が求めるものは「自分の知りたい結論」以外ありません。したがって、どれだけ日本語的に美しい言葉でも、ユーザーにしてみればそれはただの「ムダな情報」でしかありません。

文章構成も、できる限り余計な接続詞や形容詞を省き「無駄な部分をそぎ落とした」ものである必要があります。よく「冗長な表現」という言葉が使われますが、ダラダラと書かれた文章は、校正すれば半分以下の文字数になってしまいます。

3)分かりやすさと伝わりやすさに軸をおいた「流れのある文章」

 

WEB上のユーザーの属性は幅広く、中学生から高齢層まですべての年代、性別が対象となります。ここでWEBライターに求められる文章は、できる限り大きな分母のターゲットユーザーに理解できるものでなければならないライティングです。

よく使われるのが「ユーザー視点で」という言葉です。意外と理解されていないのがこの言葉の本来の意味です。

もともと文章を書くのが好きでWEBライターを目指している方は、つい「自分が発信したい」という意図が無意識のうちに記事に反映されてしまう場合があります。スタート地点で間違った書き出しをしてしまうと、決してユーザーに受け入れられる内容にはなりません。あくまで読み手が「何を知りたいのか」を考えて発信するのがユーザー視点です。

一番重要なポイントは分かりやすい文章であることです。WEBでは難しい表現や 四文字熟語などは決して受け入れられません。特に漢字はできる限り少なくして、だれにでも理解できる表現をしなくてはなりません。

そして、「文章の流れ」も重要な要素となってきます。そもそも一つの記事全体の構成がしっかりとされていなければ、読みにくい文章になってしまいます。簡潔で分かりやすく、さらに読みやすい流れのある文章、これがWEBライターのゴールとして求められる「良い記事」の条件です。

4)ユーザー(読み手)に与えるベネフィット(利益)を明確に

 

商品説明などの記事では、必ず明確にしなければいけないのが、その記事を読むことによってユーザーがどんなベネフィット(利益)を受けられるかということです。上記の2)、3)でも述べてきましたが、リード文からしっかりとその部分を伝えたうえで、本文へと誘導していく必要があります。

WEBライティングにおける基本は、リード部分で「まず結論を述べる」ことです。ただし単純に結論だけ書き出しても、ユーザーにインパクトを与えることはできません。「起承転結」でいえば「転」の部分からの書き出しが、最も読み手を引きつけることができます。

WEBライティングでは常に、「最後まで読ませるテクニック」が求められます。そこにはきちんと結論まで待っていく導線が必要になってきます。WEBユーザーはとてもシビアです。少しでも読みにくかったり、自分の求める情報が見つからなければすぐにほかのサイトに移動してしまいます。

5)どんなに美しく流れる文章でも余計な前置き/表現はただの「文字クズ」にしかすぎない

 

上記2)でも述べましたが、ライティングにおいて正しい日本語を使うことは最低限のルールです。どれだけ流れるような美しい文章であっても、ただの飾り言葉で終わってしまうような表現は記事の質を落としてしまう結果になってしまいます。

WEBライターはクリエイティブな表現者である必要はありません。あくまで伝えるべき事実をできる限り分かりやすく、だれにでも理解できるような内容に落とし込んで文字にする「日本語から日本語への翻訳者」です。

6)「Googleに好かれる」ことを考えて執筆するのは間違い

 

Googleのコンセプトの一つに、「ユーザーが求める情報を提供する」というものがあります。それが検索エンジンの本来「あるべき姿」だと認識しているからです。したがってライターや発注者のベクトルも、常にユーザーに向かっていくべきです。

ユーザーの評価は自然と検索エンジンの評価へと反映されますので、このコラムで書いている「質の高いコンテンツ」さえ提供していれば、テキストコンテンツとしての目的は果たすことが可能です。もちろんテキストコンテンツにSEO視点からのスパイスを盛り込むことで、より高い効果を得られるでしょう。

7)「ユーザー視点」の勘違い、その裏にある「検索マインド」こそがキモ

 

WEBライターであれば記事を書き出す前に、そして発注者であれば記事の依頼をする前に押さえておきたいポイントが存在します。これまでに何度も「ユーザー視点」という言葉を使ってきましたが、そこには検索エンジンなどを使って情報を調べるユーザーの「検索マインド」というものが存在します。

例えば初めて海外旅行に行く人が、特定の地名などで検索する場合、検索されるワードによってその心理は異なってきます。例えば「ハワイ おみやげ」で検索される場合と「ハワイ 病院」、ではユーザーの求めるものは全く異なってきます。

前者であれば、ただ単純に現地のショッピング情報を求めている場合がほとんどです。ところが後者の場合に考えられるのは、

・初めての海外でもし病気になったら
・海外旅行に行く時に日本からどんな薬を持って行けばいいのか

このような「旅行に対する不安」から検索していることが読み取れます。

同じ海外というキーワードでも、ここで求められている情報は全く異なってきます。当然のことながら記事の切り口や内容も全く別のものになります。ここまでユーザー心理を読み込んで、それをベースとして記事を作成すれば自然に高い評価へとつながります。

8)適切なタイトル、小見出し、ディスクリプションと内容のバランス

 

ネットユーザーが何かを検索する場合、一番最初に面するのが記事やサイトの「タイトル」部分です。タイトルには文字数制限がありますので、いかに短い文章で的確に内容を伝えるか、ライティングというよりコピーライター的なセンスが求められます。

この部分でユーザーの興味をひくことができなければ、どんなに素晴らしい内容の文章でも読まれずに終わってしまいます。実はタイトルにはさまざまな種類があり、その中でも大きな比率を占めるのが「SEO的タイトル」と「あおりタイトル」と呼ばれるものです。

・SEOタイトル:あくまでSEO的な視点からつくられるタイトルで、ここでは主にキーワードがその中心となります
・あおりタイトル:こちらはあくまでユーザーに向けたものであり、いかに文章を読ませるか、できる限り興味深いコピーを使う内容重視のものです

ある意味「相反する」性格をもつ二つのタイトルですが、実は最近のライティングではこの二つの要素を満たすタイトルが求められています。不自然な言葉ではなく、読み手の興味をあおるようなキーワードを入れたタイトルです。

タイトル以外にも「小見出し」も同じように重要な意味を持ちます。WEBライティングには繊細で理論的なルールが存在します。ただし記事という「文字でつくられた文章」はライターという人間によって作成されるものです。ロジカルな部分とアナログ部分が共存しているのが、現代のWEBライティングです。

9)「モバイルフレンドリー」を意識した携帯端末ユーザーへの発信

 

先日のGoogleの発表によると、ネット検索の半数以上が携帯端末から行われています。これに伴い、WEBライターもスマホユーザーに合わせたライティングテクニックを学ぶ必要が、今後一層求められるようになります。

例えばPC上では32文字まで表示できたタイトルも、モバイル端末では30文字に制限されます。小さな画面でのブラウジングが多くなりますので、これまで以上にWEB上の文章には「完結さ」が求められるようになるでしょう。

それ以外にもモバイルを意識したライティング技術が必要になってきます。発注する側もライターも、今後はこのようなモバイルユーザーを意識する必要が一層高くなってくるでしょう。

 


このように一口に「質の高いコンテンツ」といっても、テキストコンテンツだけに限らず発信すべき情報は多くあります。これから記事を発注しようという個人や会社の方、あるいはライターの立場としてもいま一度コンテンツの質について見直すべきタイミングなのかもしれません。

一度の発信では書きれなかった情報も数多くあります。WEB業界のトレンドは日々変化しています。それに合わせてライティングに限らず情報のアップデートは常に行っておく必要が増えてくるでしょう。